さいたま市の団地で孤独死の特殊清掃と遺品整理
月に数回必ずある依頼
『今回の現場はちょっと状態が悪いので気を付けて見積りをしてきてください。』
『亡くなられたのはちょうど半年ほど前の11月くらいとのことです。』
死後半年近くがたっているとのことで、かなり状況が悪いことが想像できた。
連絡を受けた時は私は別の現場にいたが同じさいたま市で作業していたこともあり、
すぐに現場に向かう事にした。
あまり詳しくは言えませんが、当社はとある大手管理会社の指名業者であり共通の
合鍵を渡されているので見積り依頼を受けた場合、あとは現場に向かうだけになる。
この管理会社からは月に2~3回は孤独死関連のお仕事を頂いており、仕事の合間を
ぬって見積りに行く。
現場が込み合っている際は夜中に一人で現場確認しに行くこともあり、昔は背中に寒気
を感じながら現場扉の鍵を回したものである。
※今回の管理会社さまの現場は写真利用を禁止されておりますので写真はありません。
現場の状況
今では扉の前で寒気を感じることはなくなりましたが、必ず手を合わせるようにしている。
それだけで、何となく気が休まるのだ。
扉を開け、中に入る。
防臭効果の強いマスクをしていても、いつもの孤独死特有の臭いが鼻をつく。
男性の孤独死で散らかり気味の部屋の奥、リビングとして使用されていた部屋の床に人間の
形をした黒い模様が見える。
近づきもう一度手を合わせた。
人間の形をした黒いシミからは太い幾筋もの黒い体液が台所まで伸びている。
確かに相当発見が遅れたのだろう。
暖かくなってから悪臭が漏れて発見が遅れたのかもしれない。
亡くなられた状況や発見時の様子は基本伝えられることがないので想像するしかない。
遺体の体液で汚れているのはリビングと台所の一部だけでした。
しかし、孤独死の死臭にまじって別の悪臭もする。
良く見てみるとベッドからトイレまで黒っぽい汚れが多数みえる。
排便が間に合わず床を便で汚してしまったのでしょう。
これは、高齢福祉関係のお仕事が多い当社としては見慣れた光景ではある。
トイレの扉を開けるとさらに汚れており、一般の方では直視できないレベルで排泄物で
汚されていた。
その他の部屋は若干散らかっている程度で物量もそんなに多くは無く、トラック2台
あれば十分片付くであろう量でした。
お見積りから作業
会社に帰ってから遺品整理から孤独死部分の特殊作業までの一連のお見積りを作成。
管理会社に見積書をメールで送信、翌日には発注書が届いた。
スケジュールを調整してスタッフと現場いりする。
いつもの通り、導線を確保しながら残置物を仕分け、そして搬出していく。
この作業をした時はまだそれほど暑くない5月半ばなので汗っかきの私もさほど汗を
かかずに済む。
あらかた片付けがおわり、ご遺体があった部屋の作業にとりかかる。
この部屋でのメイン作業は私が行う。
気持ち的にスタッフさんにやらせるのは申し訳ない気分になってしまうからだ。
防護服で全身を覆い、ゴム手袋をはめて遺体の体液で汚れた残地物を一つ一つ
掴んで袋に入れていく。
強い防臭効果のあるマスクを突き抜けて悪臭を感じる。
マスクなしではとても作業にならないだろう。
手袋越しにも人間の体液が固まった強いヌメリを感じる。
今では慣れてしまったが、初期のころはこの作業を辛く思ったこともある。
汚染された部分を含む全ての残置物を取り除くと、特殊清掃と言われる消臭作業
に取り掛かることになる。
特殊清掃へ(消臭作業)
特殊清掃の作業で一番重要なのは消臭作業と遺体があった痕跡をなくすことではないかと思います。
ともかく孤独死現場は猛烈な悪臭により一般のかたは現場に近づくことすらできない。
大雑把にいうと消臭と痕跡の亡くし方は次の通り。
①体液が付着している床や壁を剥がしたり、解体して取り除く
②臭いが付着しているクロスを全て剥がす
③構造物に付着した臭いをコーティングして閉じ込める
④家全体をクリーニングする
⑤消臭剤散布&オゾン生成機でオゾン消臭
⑥臭いの素を分解する薬剤散布を行う。
この工程を何度も繰り返すことで家の中にこびりついた臭いを消していきます。
簡単に思われるかもしれませんが、体液が付着した床を剥がしたり、クロスを
剥がす程度では臭いは全く取れない。
結構、経験と技術のいる作業である。
この作業を合計4~7日ほど繰り返すことでようやく消臭作業が完了する。
現場引き渡し
いつも緊張するのが現場の引き渡しです。
担当者さまからダメだしが出てしまったとか、思いもよらず見落としていた小さな
押入れがあってそこに残置物がまだあったとかのイメージが頭をよぎり、ふと心配
になったりすることがある。
心配をよそに担当者さまはテキパキと現場を確認し、ほどなく問題なしとの言葉を
頂いた。
この孤独死絡みの仕事ももう何年もやってきてさすがに自信がついてきた。
とは言え、毎回驚かされる現場も多い。
今後もたくさんの現場と対峙していくのだと思うが、知恵を振り絞って特殊清掃の
作業をしていきたいと思う。
高橋啓介(文)
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