はじめに。
このブログを見ている皆様のほとんどは孤独死現場を見たことがない人かと思います。
現場に入ったことない方から現場の状況ってどんなものなのかとおっかなびっくりされながらよく聞かれます。
質問される方はとんでもなくグロテスクな現場を想像されているのですが、実際は現場によりまちまち、イロイロです。
発見が早くて、孤独死現場といった感じのしない綺麗なお部屋から、かなり腐敗の進んで部屋の中は散らかっていないものの、体液が床に付着して、部屋中ハエが飛び回るところ、またはゴミ屋敷の中で孤独死されていてゴミ屋敷特有の悪臭と死臭が混ざり合い悲惨な現場イロイロです。
今回は床に体液が染み込み始めたくらいからの話をしてみたいと思います。
どうしても親族では片付けられないもの、それがタタミ
孤独死現場のお仕事を始めて、もう何年にもなりますが、意外なことにご親族でほとんどの片付けを行ってしまっている方が少なからずいたりします。
当社もお見積りにお伺いして、お見積書を提出後、ご親族の方から「自分たち家族で何とか片付ける事にしました」という話をされたことも数回あります。
無理もないかな・・・とは思います。
というのも、孤独死現場、特に状況が悪くなればなるほど、割増で料金を請求せざるをえなくなるからです。
お客様にとっては高額にもなってしまうかもしれない料金を払うのであれば、親族総出で何とかしてしまおうという結論になったりするのも自然な流れでしょう。
しかし、やはり一般の方ではどうしても片付けられないものが出てきます。
それが、タタミとお布団です。
今回はタタミのお話をします。
重量のあるタタミは床から取り出して、持ち上げるので精いっぱいなのに、ご遺体の体液が染み込んだタタミを剥がして手に持つということは並大抵の精神力では難しいかと思います。
私たち業者もタタミの処分はいつもながらちょっと勇気が必要となります。
まず、ご遺体があった黒い模様の近くに顔を近づけること。
これ慣れてもちょっとキツく感じたりすることが多いです。
やはり、タタミが一番の悪臭のもとですし、人型の模様を見ていると精神を削られます。
また、基本黒い体液の部分って油脂が固まったようなものですので、手袋越しに伝わってくるあのヌルヌルした感触が辛かったりします。
そんなこともあるのでしょう。
「孤独死で汚れたタタミ処分っておいくらになりますか?」って、お話を定期的に頂いたりします。
タタミの処分費
結論から言いますと、次の通りとなります。
◆孤独死の体液が多く付着している畳
本畳・・・・・・・10,000円/枚+消費税
スタイロ畳・・・・・8,000円/枚+消費税 ※薄いタイプの畳も同じ料金となります
◆孤独死の体液が多少付着している畳
本畳・・・・・・・8,000円/枚+消費税
スタイロ畳・・・・6,000円/枚+消費税 ※薄いタイプの畳も同じ料金となります
◆体液が少々ついている畳、悪臭のみのたたみ
本畳・・・・・・・5,000円/枚+消費税
スタイロ畳・・・・4,000円/枚+消費税 ※薄いタイプの畳も同じ料金となります
※本畳とは昔ながらのタタミで非常に重量があるもののことです。
※スタイロ畳とは最近よく使われている軽量タタミのことです。
体液が多く付着している畳とは
簡単に言ってしまえばタタミの表面の2割以上が体液で汚れているものになります。
ちなみに2割って結構汚れの面積としては多いほうです。
孤独死されてる多くがこんな感じで亡くなられています。
※ここでは6畳間(本畳)で亡くなられていることをイメージしています。
上の図でいくと、体液が付着しているタタミは②、③、⑥で、付着していないタタミは①、④、⑤となることが分かります。
※実際にはタタミの下に染み込んだ体液が広がり、④と⑤も体液が付着しています。
②のタタミは汚れている面積が比較的少なく、③、⑥は明らかに汚れの面積が多いことが分かります。
このような場合、当社での計算は以下のようになります。
タタミ③・・・・10,000円
タタミ⑥・・・・10,000円
タタミ②・・・・・8,000円
タタミ①・・・・・5,000円
タタミ④・・・・・5,000円
タタミ⑤・・・・・5,000円
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
合計 43,000円+消費税
※タタミ単品のみでの回収処分の場合は出張費が別途お願いさせて頂いております。
因みに上記の通り、タタミ④と⑤もタタミの下側部では汚れていると説明しましたが、悪条件の可能性を言い続けているときりがないので、タタミに関してはあくまでも表面で見える部分でお見積りをさせて頂いております。
孤独死のタタミの下はどうなっているの?
次にですが、タタミを取り除いた後はどうなっているかをお話しします。
なぜ、そのような話をするかというと、タタミを処分する最大の目的は非常に強い悪臭(死臭)がするからなのですが、悪臭の元を取り除くにはタタミの下にあるシミの部分も除去しなければならないからです。
タタミを剥がすと必ず直面する問題です。
先ほども体液はタタミとタタミの間から下に染み込み広がってしまうという話をしましたが、イメージとしては次の通りとなります。
矢印で示されている細長い紫色の部分が畳の下にある体液によるシミとなります。
タタミを取り除くと次のように見えます。
タタミの下は通常コンパネといわれる板が張られております。
点線はもともとタタミが敷いてあった場所を示します。
昔ながらのアパートや家だとコンパネではなく、荒板と呼ばれる板が敷いてあります。
いずれにせよ、この板を切り取るか、悪臭を封じ込めるかしなければ悪臭は残り続けるので、コンパネ除去や次にお話しするコンパネの更に下にある根太を除去することにまでつながります。
多くの場合は腐敗が進んでしまい、コンパネもクリーニングや消臭作業でどうにかなる状態ではなく、コンパネの除去を行います。
上のイメージ図くらいまでに体液がコンパネに広がると当社では基本コンパネの除去をお勧めしております。
上記の通り、ちょっと広めな感じで板を切り取り除去致します。
こちらはタタミを取り除かなければ状況が分からないのですが、概ね30,000円+消費税からでお願いさせて頂いております。
コンパネのさらに下はどうなっているの?
畳の下にはコンパネや荒板が張られていますが、その下には何があるかといいますと、根太(ネダ)と大引(オオビキ)になります。
根太はコンパネや荒板の真下に使われる横材で、大引は根太を支える土台の役割になります。
下のイメージ図は根太と大引きになります。
横に這っているのが根太で、縦に引かれているのが大引となります。
根太や大引の汚れもコンパネの時と同様に、コンパネとコンパネのつなぎ目の部分から体液が下に漏れ出し、根太や大引を汚してしまいます。
こちらは程度にもよりますが、まず根太と大引以外に溜まった血糊を拭き取り、消臭作業を行い終了とするケースが多いです。
理由としてはその後、入るリフォーム業者さんや工務店さんがどのように作業するのかが分からないのと、家の骨格の部分である柱などに下手に手を加えない方が良いとの判断からです。
因みにこちらの料金ですが、タタミ除去と一緒にお願いされるケースがほとんどですので、タタミの状況を見ながら経験値で消臭作業の料金を併せてお伝えさせて頂ております。
いかがでしたでしょうか?
これが、タタミ除去に関する大まかな流れになります。
タタミのお話だけするつもりが、やはりどうしても付随してきてしまう作業であったため、コンパネ除去や根太、大引の話までさせて頂きました。
実際は消臭作業もご依頼事項に含まれる場合は、この後の工程としてオゾン生成器の使用や専用の薬剤による脱臭作業などが行われたりすることになります。
このような話は無いに限るのではありますが、もしお困りのことがありましたらお電話頂ければ迅速に対応させて頂きます。
それでは当社のブログを閲覧頂きましてありがとうございました。
以上
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