私が遺品整理や家財処分などのお片付けを仕事としている理由

私が遺品整理や家財処分・孤独死の特殊清掃などお片付けの仕事をしている理由

私が前に勤めていた茨城県の古河市にある大企業を退職してからずいぶんと長い年月が経ちました。

 

非常に安定した会社でそのまま勤め上げれば、生涯安泰の人生を送る事も可能であった

かと思います。

当時は管理職になることも求めず、与えられた仕事を出来る限り早くこなし絶対に定時には

帰るという事のみを目標としていました。

 

しかし、途中で長く在籍していた部門での仕事が移動で別の部門に配属され、慣れない仕事など

のストレスでついにドロップアウトしてしまいました。

 

当時はちょうど趣味で行っていた「せどり」という古本屋で安く本やCD・DVDを仕入れ、

アマゾンやヤフーオークション等で転売するという事を行っており、しばらくはその転売を

行ったり、職をいくつか転々としたりしながら何とか生計を立てていました。

 

その後、古本屋さんに通いたった一人で行うせどりや出品、出荷の作業に孤独感を募らせ、

思い切って買取を広く行うようになっていきました。

その買取先が今当社が行っている片付け業者だったり便利屋さんだったりしました。

 

手作りで業者さん向けの買取チラシをつくり、それを5円でコピーが出来るお店で沢山コピー。

毎日電話帳やネットで見つけた便利屋さんや片付け業者に片っ端から営業の電話をし、アポが

とれれば即お伺いして買取をさせて欲しい旨お願いしました。

また、古紙問屋さん、くず鉄屋さんにも通うようになり結構な量の買取を引き受けるまでに

なっていきました。

 

仕事は安定し、売上も伸ばしていきましたが、お片付けの現場に行く度に既にズタズタに

傷つけられた価値のある古物をみるにつけ、私自身がそのようなお片付けの現場を取り

仕切る人になりたいなどと思うようになりました。

 

きっかけは、私自身だけのお片付け・リサイクルの現場が欲しいというだけでは

ありませんでした。

片付け業者さんや便利屋さんにお片付けの現場に案内されて関係が深くなるにつけ、

裏の部分も同時にみてしまうようになり嫌な思いをすることになっていったからです。

 

詳しくや多くは書きませんが、心無い言葉をお客様に投げかける、出てくる現金の多くは

片付け業者のポケットの中、遺品を完全なゴミとして扱う(例:遺骨をゴミとしてすてて

しまう)などいろいろありました。

 

そのようなところを見るにつけ、これはもしかして私自身がそのような部分を改善して

お客様に接すれば、たくさんお客様がついてくれるかもしれないと思うに至りました。

 

またお片付けの仕事とリサイクル買取を同時に行えば、お客様への請求が少なくなり

ご負担を減らせるという思いもありました。

当時はもちろん私が支払う買取金額は片付け業者さんのポケットに入り、その先の

お客様に還元されることはまずありませんでした。

 

ただし私には片付けのノウハウも、重いものを持てる力もありませんでした。

知り合いの片付け業者を頼り、共同で片付けとリサイクルの会社を立ち上げる事にしました。

それが今の会社である株式会社日本整理になります。

会社名はリサイクルと片付けで当然日本で一番大きな会社にしたいという願いも込めて

「日本」なんて大きすぎる名前を付けてしまいました。

 

その後、地道な営業などが実り売上も着実に上げることが出来、紆余曲折ありながらも

現在は順調にお片付けのお仕事を頂いております。

 

当初は私も未熟で何とか生計を立てたい、楽な生活になりたい、とか会社を大きくする

ワクワク感を得たいとか完全に自己中心的な考えを持っておりました。

 

しかし、会社設立後沢山のお客様と接するうちにだんだんと気持ちに変化が出てきました。

 

人生の中で業者に何度もお片付けを依頼する人はそう多くはいないかと思います。

家を買うとか車を買うに匹敵するくらい迷ったり、悩んだり不安を抱えながら業者へ連絡を

されているのかと思います。

 

今でも忘れないのが、埼玉県で孤独死の現場特殊清掃の仕事を頂いたことがありました。

亡くなられたのは40代の女性。自殺でした。

夏場で現場は死後2週間。大量の薬が散らばり、大量のハエが舞う凄惨な現場でした。

 

死亡した女性のお母さまからの依頼で現場の作業を行いましたが、やはり当初から

何かを盗られるのではないか、変な事されないかなど不安ばかりだったそうで、

電話口でも、直接お会いしても当然ながら苛立ちと焦りと不安が入り混じった口調で

常にカリカリしていました。

 

お母さまは家の中には警察の助言もあり、入らなかったのですが作業を外からずっと

見守っていました。

一軒家で木造、現場が2階ということもあり、体液が畳の隙間から流れ込み、更にその

下のコンパネさえも貫いて、家の柱や1階の天板までをも濡らしていた為、消臭作業

が難航を極めました。

見積りの段階で最低でも3セットは消臭作業を行わないと消臭は難しいと思っていまし

たが最終的に5セット行いました。

 

途中、臭いがなかなか取れないことにお母さまが怒りを爆発させ、さんざん叱られ

ながらの作業でした。

 

しかし、ようやく臭いもほぼ消し去ることができ、お母さまに家の中に入って

頂き現場の確認をして頂きました。

 

恐る恐る家の中に入るお母さま、そして2階に一緒に上がり娘さんが亡くなられていた

部屋に案内しました。

 

臭いが消え去っていることに驚きながらも、柱に着いた黒く大きなシミをみながら

「ここで死んでいたのね・・・。ごめんね、ごめんね、何もしてやれなくて・・・。

苦しかったんだね・・・」そう泣き崩れながら黒ずんだ柱をしばらく見つめていました。

 

しばらくして少し落ち着きを取り戻したとき、私に向かって「本当に今までのこと

ごめんなさい。不安で心配でどうしていいか分からなかったんです・・・・。

今までの非礼を許してください」と、言われたのです。

 

私もびっくりして、こんな事があったばかりでは当然ですからそんな事言わないで

下さい、自分を責めないでくださいとお願いしました。

 

お母さまと私二人ともその場でしばらく泣き続けました。

お母さまは「本当にあなたにお願い出来て良かった。」と言われ、その現場を後に

されました。

 

会社設立当時は単に会社を大きくしたい、楽な生活になりたいとだけ思っていました。

一方、この仕事を通じて社会的意義のあることを何て夢想していた時期もありました。

 

今思うと正直私にはそのような力量もなく、器量もないなと思わざるを得ません。

会社名の「日本」も正直恥ずかしくて外してしまいたいくらいです。

 

けれど、心配や不安を抱えていらっしゃるお客様の心を少しでも緩和することが出来る、

少しでも良かったと思って頂けるという事が分かりました。

その事に感謝し、会社の進む方向を少しでも感じることが出来るようになりました。

 

このお仕事が終わる度に得られるこの小さな幸福感、これが今私がお片付けの仕事を

している理由なんだなと思わざるを得ません。

 

今後、小さな事でよいので私の目前にあるお客様の抱えた不安や心配を少しでも取り

除き、お客様と一緒に最後に笑顔でいられるような会社、人生にしていきたいと思います。

 

 

 

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